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秋の生息地管理、第一日目が終了しました(平成27年10月25日)。
秋晴れの気持ちの良いなか、怪我もなく無事に終了することができました。 この日は11人の参加で、いつもの保護の会のメンバーのほか、県内外で活躍する災害ボランティア「TEAMひろしま」から2人、環境コンサルタント会社「株式会社荒谷建設コンサルタント」からも2人が参加し、とても力強く作業が捗りました。 生息地管理の作業は、ヒョウモンモドキの生育ステージに配慮して内容を決める必要があり、また次のステージを考慮してチョウが棲みやすくなるように手助けをするものです。 具体的にいうと、下記のようになります。 秋には、ヒョウモンモドキの弱齢幼虫が、産卵場所のすぐ近くで、キセルアザミの枯れた葉裏などに巣を作って集団で休眠しています。 ですから、作業を行う際は、産卵箇所(夏に特殊な印を付けている)から直径2m以内には立ち入らないように注意します。せかっくの保護活動が、休眠幼虫を踏み潰すことに繋がりかねないためです。 そして、産卵箇所から直径2mよりも外側をきれいに刈り取って、草を持ち出します。 このとき、キセルアザミの葉を刈っても良いです。 幼虫が再び活動を始める翌春には、刈り取った場所からキセルアザミが他の植物より早く新芽を展開することができ、幼虫たちは十分な餌にありつくことができます。 つぎに優先することは、植栽しているノアザミの周囲をしっかり刈ることです。 4月に草刈りして以降、何もしていないと、秋には草ぼうぼうになってしまいます。 このまま放置すると、翌春にはもっと草が繁茂して、ノアザミが花を咲かせることができません。 このため、ノアザミの植栽地(おもに里道や畦)を草刈します。 このとき、ノアザミの葉も刈り取ってかまいません。 ノアザミの葉ごと刈ることで、むしろより強い株になって、来年も花を咲かせてくれます。 ノアザミの植栽地を刈ることと同時に、生息地までの山道をしっかり刈ります。 こうすることで、生息地までの移動経路を維持できます。 もうひとつ、休耕田の湧水点が判れば、そこを掘って表流水を確保します。 これまでの観察結果から、キセルアザミは、じっくり水が流れる場所に芽生えが多い(発芽セーフサイト)、同じく水が流れる場所では他の植物よりも大きく成長できる、といったことが解ってきました。 まだ推論ですが、湧水が流れることで、十分な酸素が供給される、水温が一定(とくに冬、暖かい)、他の植物が侵入しにくい、といったことがあるのではないかと考えています。 ヒョウモンモドキのための生息地管理を始めて15年以上経ちますが、当初は草刈りさえしていれば、キセルアザミが回復し、ヒョウモンモドキが保護できるのだと考えていました。 実際には、草刈りを続けている場所では、湿地の乾燥化が進んだり、キセルアザミの衰退がみられました。 これは、湿地の踏み付けや、草刈りにより、他の植物との競合を早めてしまう、といったことがあると考えています。 そこで、いくつかの方法を試して、再湿地化やキセルアザミの育成を行ってきましたが、人力で有効な手段は、湧水地点に小さな溝を掘ることではないかという考えに至っています。 この手法も、まだまだ試験段階ですが、成功している場所もあります。 この手法の有効性が確立したら、協議会で情報共有いたいと考えています。 長くなりましたが、ご参加いただいた皆様、大変お疲れ様でした。 第二回目は、10月29日(木)に行います。 (きんかめむし)
by hyoumonmodoki
| 2015-10-27 20:03
| 保全作業
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